長崎ならではの
「ちゃんぽん」

(長崎新地中華街にて)

ちゃんぽんと皿うどん。長崎を代表する郷土料理であり、最近では和風中華料理店でも出される、なんとも「ちゃんぽん」な現象を巻き起こしている一品。太めの麺を十種類の具材を煮込んだスープに入れ、味を調える。あの、独特の香りは、なんとも言えない。

ごちゃ混ぜにする=ちゃんぽん。朝鮮語にも同じ音と意味があるとか。沖縄にいけばチャンプルーとなる。その言葉は、東南アジアでもあると聞く。一つの海が繋いだ陸と陸。そんな海を行き来した航海時代が偲ばれる。目の前に出された一品に、そんな歴史を感じるなんてことはなく、がやがやとかき込む感じがちゃんぽんだ。

いろいろ混じることを「メルティング・ポット」なんてアメリカでは言う。そんな混在を、ピシッとまとめる仕上げのスパイス。調整力。歴史を感じて口に含むわけではないが、そんな歴史(長い時間)が絶妙な調整力を生み出したんだろうなと思う。

この先も、そういう意味で、もっともっと旨くなるに違いない。

NaRaDeWa トップに戻る