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アフリカで誕生した猿人は、二足歩行の原人となり大陸を縦横断し世界へ広まった。その後、旧人を経てヒトとなる。二足歩行という人間の進化の基礎を得た原人の中でホモ・エレクトスはいわゆる「人間性」を持っており、ヒトの進化をみる上で重要視されている。その、ホモ・エレクトスの中で、もっとも完璧な形で発見された化石人骨を、発見された場所(ケニアのナリオコトメ)にちなんで『ナリオコトメ・ボーイ』と呼ぶ。

今の環境の変化、気候変動、異常気象。数年単位で着実に変わりつつ地球の中で、私たちにできることは?という自問を繰り返し、エコは重大なキーワードとなった。進化を遂げつつ環境に合わせ、淘汰を繰り返した気の遠くなるような過去。このナリオコトメ・ボーイは、手足が長く、そして長身で細身だったという。それは、赤道直下のアフリカで、温度調節を効率よく行うために、皮膚の表面積を広くし、体内温度を蓄積しないように皮下脂肪も少ないという、理にかなった体型だったらしいのだ。逆に寒冷地で進化した人間は、体内温度を放出しないように小柄でずんぐりしており、皮下脂肪も蓄積するという体型になったとか。

これから先、淘汰され生き残る人間の体型とは?そして、「美」として認識される手足の「長さ」とは?地球が温暖化している今、メタボだけの理由ではなく皮下脂肪は減らさないと淘汰されるやもしれない。