Setagaya City Hall
世田谷区役所(本庁舎)
@東京
2020年3月26日(木)



半世紀以上前、コンペで勝った前川國男が設計した本庁。
経年劣化で、23区最大の住民を抱える世田谷区の区役所としての使い勝手が悪くなった。
耐震性を初めとする「区役所としての整備」のため建て替えが行われる。

その前に、前川國男設計の区役所を
あらためてしっかりと見に行き、これぞシーニックだと感じた。

前川國男とは、
ル・コルビュジエ、アントニン・レーモンドの元で学び、
モダニズム建築の旗手として、第二次世界大戦後の日本建築界をリード。
丹下健三、木村俊彦は前川事務所の出身であった(ウィキペディア)。

その世界観は、まずは外観。
広場、ホール、庁舎の緩やかな流れが見ていて気持ち良い。
上に空が開けているという点でも
ぼんやり佇んでも美を感じてならない。

今年から着工される予定で、7年後には竣工する予定の本庁舎等の整備。
完成のパースを見ていても、確かに「よく」なるんだろうなとは思うが
今の、今しか見られないこの雰囲気は、たぶんないだろう。
まさに、今しか見ることのできないシーニック。

ちなみに、4年前に基本構想がなされてさらに4年をかけて実施設計概要がとりまとめられ
いよいよ着工(予定)です。

今回の、本庁舎等整備の基本的方針は、
広報誌によると
区民自治と協働・交流の拠点としての庁舎
区民の安全・安心を支える防災拠点となる庁舎
すべての人に分かりやすく、利用しやすい、人にやさしい庁舎
機能的・効率的で柔軟性の高い庁舎
環境と調和し環境負荷の少ない持続可能な庁舎
ということです。

どんな本庁になるか。今をすこしでも引き継ぐのか。いっそのこともっと先を行くのか。

そんなことに期待しながらも、今のレトロ美を堪能したくもある。



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