TRAIN-TRAIN
THE BLUE HEARTS (1988年発売)

Train―Train
メリーゴーランド
電光石火
ミサイル
僕の右手
無言電話のブルース
風船爆弾(バンバンバン)
ラブレター
ながれもの
ブルースをけとばせ
青空
お前を離さない

ジャケットを広げると、This train Bound for glory の文字。
「栄光に向かって走るあの列車に乗って行こう」

小学6年生だった僕が、荒れ果てた教室の、割れた窓の
廊下の、そして、真っ赤に落書きされた光景の中で聞いた歌。
ドラマのエンドロール、若い女教師は「キリッ」とした表情で
歩いていた……ような気がする。「ハイスクール落書き」の主題歌
「TRAIN-TRAIN」は名曲だった。
当時もそう思ったし、いま聞いても間違いなくそう感じられる。
12歳だった僕が、30歳になっても、変わることなく、名曲。

静かなピアノで、それは始まる。
「栄光に向かって走るあの列車に乗って行こう
はだしのままで飛び出してあの列車に乗って行こう
弱い者達が夕暮れさらに弱い者をたたく
その音が響きわたればブルースは加速して行く
見えない自由がほしくて
見えない銃を撃ちまくる
本当の声を聞かせておくれよ」

真島昌利氏の歌詞も素晴らしい。

リンダリンダと飛び跳ねたブルーハーツのデビューは
斬新で、ずば抜けていた。その後、同じように「弾ける感じで」、
キスしてほしい!と叫んでいたような気もする。
例えば、サザンが「いとしのエリー」を生み出したように、
彼らにとってこの「TRAIN-TRAIN」は、存在を確立したというか、
ガッツリ本気で勝負したというか。
そういう意味で、このアルバムは名盤だ。

同じように列車にまつわる「電光石火」では、今がいくら辛くても、
さぁ、新しい星に向かって 銀河をこえて 星くずの彼方まで、
一直線に!と、、、力強い。
そのままの勢いで続く「ミサイル」では、
「今夜ボクはミサイルに
君は星になる
全てのルール ちょっとだけ忘れて」と、この何というか、なんちゃって
な感じと、ま、それはそれで分かる気がするところがいい。だいたい、
男女2人で、ボクは「ミサイル」なんてこと、いうか?とも思うが、
甲本ヒロト氏なら、それが許される。
ミサイルなった男がいるかと思えば、切なく「ラブレター」を書いてみせたり。
叶わない恋の相手に、、、とても切なく。

まぶしいほど青い空の真下で、行き先ならどこでもいいから、
ここじゃないどっかへ行きたい。
「青空」は、そんな歌。スピーディな先述の「列車」ではなく、
どこかゆったり進む「バス」に乗って。

「生まれた所や皮膚や目の色で
いったいこの僕の何がわかるというのだろう」

またまた真島昌利氏の詞が素晴らしい。

最後の「おまえを離さない」が終わり、リピートしてブルーハープの始まり、
そしてまた、ピアノのイントロで「TRAIN-TRAIN」が流れる。
繰り返して、繰り返して、いつまでも聞いていたい、アルバム。



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