その昔、パリを目指した芸術家は暮らしに困り、廃墟を占拠。そんなアトリエから「ムーブメント」が起こったりもした。が、そんなパリの芸術家村で異変が起こっている。(日本経済新聞参照)
「リボリ通り59番地」。そう名付けられた元銀行の建物に、パリ市が建物を買い取ってアトリエに改修。格安の使用料(月約100ユーロ)で貸し出しているという。現在、40人の芸術家がこの建物で活動している。
パトロンの元で、依頼を受けた「アート」を創る。壁画や肖像画、宗教美術の通って来た道を、パリでは、「反骨精神」から新しいものを生み出した、、、というイメージがあるが、時代は「芸術を育てる」ハコを用意するのだ。それが「今」ということになるのかも知れない。経済の行き詰まった「先進国」は、急発展する「新市場」に製品を量産する。とは違う、「文化・芸術」。言ってみれば熟成したような「薫り」を武器に、活路を見いだす。
日本も「そこ」に向かおうとしている以上、このパリ芸術村の対応は参考になるのでは、と。日経曰く、アーティストにとっての「実利」。
何とも今らしいコトバだと思う。
2010年11月21日更新