2011年10月31日、国連は世界の人口が70億人に到達したと発表。この日生まれた赤ちゃんには70億人目の赤ちゃん認定証が発行された(希望者のみ)。

この70億人という人口がどのぐらい「多い」のか「少ない」のか。ピンとこないが【増え続けている】ことだけは確かだ。人口の自然減(誕生より死亡の方が多い)が続く日本の人口とは逆。

1959年(昭和34年)、南極の昭和基地にタロとジロの生存が確認され、フジテレビが放送を開始して天皇皇后がご結婚されたこの年、世界の人口は30億人だった。それから15年が経った1974年に40億人になり、1987年に50億人、1999年に60億人になった。そして、昨年人口は70億人に。おおよそ12年〜15年で10億人増えている。国連は、今後13年後には80億人に達すると予測。このままいくと2100年には100億人を超えるといわれている。

70億人。この地球上の食料や住居、水道などはそれだけの人口をかかえても大丈夫なのか?(以下、朝日新聞オピニオン面2012年1月21日付朝刊)から抜粋)
70億人がぎゅうぎゅう詰めで立って並んだら、香港と同じ面積ですむ。1人が10メートル四方の家に住めばミャンマーの国土と同じ範囲ですむ。そんなことを考えると、やっぱり地球は広いからまだまだ増えても大丈夫、と思うかも知れない。が、幸せに暮らしていけるか、というのはまた別。人口が増えている国では「富の配分構造」ができておらず、貧しいところでは人口が増え続け、だからより貧しくなっているという現実がある。今、13億5400万人の中国、12億1400万人のインド。これらの国でも貧富の差は激しい。都市部ではスラム化が広がっている。また、2008年の統計で、世界中で都市住民が50%を突破したという結果が出た。農村人口を超えて増え続ける都市人口。先述のスラム化も進むし、貧富の差も広がる。それに加えて、世界中の「人口構成」は高齢化に向かっている。高齢者が7%を超えると高齢化社会と呼ばれる中で、今、9%。日本の社会は、世界のそんな動きの先をいっている。

70億人。その人口構成や増減の「国・地域」の各々の問題。どこにも何かしらの懸念がある。

1804年、世界の人口は10億人で、20億人になるまで、つまり10億人増えるまでに123年かかった。それが今は13年ほどで増えている。この人口爆発。今後、その動きが加速すれば、先述の食料や住居、水道などの社会基盤は追いつかないかもしれない。


ぼくは漠然と100億人というのを飽和の100%と考える。
そこにおいての70億人の今。つまり7割ラインに立っていっる今が
「将来を変える」ことのできる最後のポイントではないかと思ったりもする。


ぎゅうぎゅう詰めに立って並んで「生きていけるわけ」がないぼくら人類の先の先の世代へ残す地球という遺産。このまま人口が増えても、富をできるだけ分配して、そして、教育が行き届かず人口が増えているなら、教育の機会を。そんな風に、地球目線で考えて、ここに暮らしていかなければいけない時代。それも7割ラインの上にいるのだな、とか。

(2012年1月21日記)