商店街と地域の人たちによって、半世紀以上の長きにわたって行われてきた麻布十番の納涼まつり。六本木の超高層ビルを眺めながら、国際色豊かな店舗が軒先に屋台を出し、公園ではクラフトビールフェアや全国の名産品が店を並べている。
コロナ禍の3年、開催されなかった納涼まつりも、復活して2年。人出は完全に戻っていた。麻布十番の駅は、スタッフと駅員さんと警官が多数出て、人の流れを整理し、夜になれば、エスカレーターは完全に停止されるようになる。屋台は15時からではじめ、夜の9時まで盛り上がる。
とにかく、人が多い。すさまじい混雑は覚悟しなければならない。カップル、友人同士、家族連れ。有名人もたくさん来ている。が、この十番の夏まりの特徴は、国際色豊かなことだ。浴衣を着ているのは、もしかすると外国人の方が多いかもしれない。女性は、いっても日本人の方も多いが、男性だけで比較するなら、完全に、日本人男性よりも、外国人男性の浴衣(甚平)姿の方が多い。
出店する人も、その店の間を練り歩く人も、とにかく外国人が多い。シャンパンやワインをカップに入れて、それを持ちながら練り歩く。これが十番の納涼まつりだ。
十年近く前に行った時、そんなスタイルがかっこよくて、私の知っている夏祭りとは大きく違うことに衝撃をうけたことを覚えている。最近では、他の街の夏まつりでも、シャンパンやワインは普通にでるが、やっぱり、イタリアンあり、スパニッシュあり、フレンチや有名ベーカリー、クロアチア料理の店の屋台まで見ると、さすがに圧巻だ。
もちろん、台湾やタイ料理の屋台も多い。個人的には、今年から始まった東京クラフトビールフェアや、レモンサワー専門屋台がお気に入りだった。
もし、お目当ての店があるなら、15時前に行って、サーっと回るのがおすすめ。さすがに17時ぐらいまでであれば、何を買うのも超行列、という最悪の状況は免れる。
満員の駅構内のような状態で練り歩き、左右をキョロキョロしながら、目当てのものがあれば手を伸ばす。PayPayで払えるところも増えてきた。ホタテ串し!と思って飛びつくと、違うエリアを歩いているときに、もっと旨そうなホタテに出くわし、焼き小籠包は、本当、食べる店を決めておかないと、味がぜんぜん違った(要注意)。
焼きそばやたこ焼きといった、【普通の】屋台ももちろん出ている。ひるぜん焼きそばも出ていたような。無性に食べたくなるからあげ串にはついつい手が伸びそうになる。汁なし担々麺は、旨そうだった。肉串し、ペイペイだと高いのを買ってしまう傾向にあるのは私だけか?
両手いっぱいに買い込んだら、ひとまず群れから離れて路地で食べる。この感じがまた、いい。公園に行くと、結構座れるところも多い。ただし、19時を過ぎると、もう、カオスになるので、子連れの我々は15時半に行って、19時過ぎに退散した。
雨に降られなくて、よかった。