覆面で正体不明。イギリスのブリストル出身。
風刺を効かせると言うより、
世の中へのメッセージ(それはとても前向きな時もある)を
発信しているという印象が強い。
これは、そんな
バンクシーというアーティストの展覧会である。
但し、例えば、彼がベツレヘムで開業した
世界一長めの悪いホテルや
ブリストルで期間限定の遊園地
「ディズマランド」のような
《彼の表現の場》ではない。
行ってみれば、バンクシーというアーティストを
さらりと撫でた書籍を読むような
もっというと、
ファンが集まって、バンクシーの良さを語り合い
自分のコレクションを自慢しているような
これは、そんな展覧会である、ということは
残念ながら、否めない。
但し、まずは場所がいい。横浜駅の近く、郵便強をリノベーションした
「アソビル」の2階。この古くて新たしい空間の雰囲気に
バンクシーはぴったりくる。
そして、
確かにバンクシーファンによる、バンクシーの紹介、とはいえ
その量と質が素晴らしい。
これは、中途半端にバンクシーの活動記録をなめただけ、というのとは違う。
彼の全てがある、といえそうだ。
シルクスクリーンのオリジナルはあるし
世界中のバンクシーアート(出没記)マップ、
数々のシルクスクリーンに並んで、
あまりにも話題になったオークション会場での断裁の瞬間
ベツレヘムでのホテル
ブリストルでのテーマパーク。
彼の人生というか、これまでを
しっかりと網羅しているところにわくわくする。
とにかく、モンキー、ラット、風刺にテスコに・・・
明日も何処かでバンクシーが作品を発表するかも知れない中で
しっかりと「これまで」の奇跡をおさらいするのに
これほどいい展覧会はない。
主な、飲酒的な今回の展覧会での作品は以下。
***
「ラフ・ナウ(オリジナル・プリンティング・プレート」
「ディーアイ・フェイスド・テナー」
「ケイト・モス」
「ストロベリー・ドーナツ」
「フェスティバル」
「トロリーズ」
「バーコード」
「キリスト・ウィズ・ショッピング・バッグス」
「フライング・ショッパー」
「パンツ」
「ブレグジット」
〈モンキー・パーラメント」
「スマイリー・コッパー」
「ラブ・イズ・イン・ジ・エア」
「ファミリー・ターゲット」
「ハブ・ア・ナイス・デイ」
「モンキー・サーファー・オン・ボム」
「ナパーム」
「ボム・ラブ」
「ウォールド・オフ・ホテル」
「ディズマランド」
「バンクシー対ブリストル美術館」のポスター
「ガール・ウィズ・バルーン」
→ atelierに戻る
Banksy Genius or Vandal?
バンクシー展
天才か反逆者か
@横浜 アソビル
2020年6月5日(金)