Big on Big

真っ向勝負

力と力の勝負



大谷翔平に憧れて育ったパイレーツのスーパールーキー、ポール・スキーンズとの初戦、この二人の対決を雑誌Numberの記者は「Big on Big」と表現している。

最速164キロを誇る若武者 vs メジャー屈指のスーパースター大谷翔平との初対戦。高校生の頃、大谷翔平のプレーに圧倒され、憧れ、メジャーへの道を進んだスキーンズ、22歳。

彼は、全球、真っ向勝負で投げる。それに対して大谷翔平も、ヘルメットが脱げるほどのフルスイングで応えた。

第一打席は、三振。

そして、第二打席、今度はバックスクリーンへの本塁打。

この勝負に、ピッツバーグでのファンのみならず、全米が魅了された。

Big on Big。かつては、野茂英雄 vs 清原。そんな場面もよみがえる。力と力の真っ向勝負は、見る者を魅了する。その空気ごと染めてしまうような真剣勝負は、今、この時代、とても大切なような気がする。

目の前にいないバーチャルな相手に、マスクをかけて好きほうだい言い合うSNS。そこに「人」がいない。だからこそ、目の前で繰り広げられるBig on Bigに、心奪われるのだろう。




2024年7月7日記