「本好き」が作る本を、「本好き」に売るというブックフェア。今年で7回目、過去最大の21の出版社・書店が参加しているという。土日の週末、2日間のみのイベントで、場所は東京スカイツリーがでっかく見える蔵前。狭いスペースに、所狭しとテーブルを置いて、各社とも厳選した本を数種類並べる。人混みなのか、スペースが狭すぎるのか、とにかく、動き辛い。そして、ゆっくりと本を手にとって選ぶという雰囲気もなかなか出ない。出版関係者が多いのだろうが、個性本好き、という本好き一般客も確かに多く、数冊手にとって、数万円分買っていく人もちらほら。こういうのを見ていると、「紙/印刷物」を生業にしている私も、時代の移り変わりの中で、生き残るモノがある、と頼もしくなる。活版印刷の製本を手に取ると、やはり、それはすごくいい。そういう価値観の共有で、生活できれば幸せだな、と。今回、このブックフェアには、3歳の息子を連れて行った。絵本を中心に、彼の興味に任せて個性本を買うのも面白いと思ったが、どうも、「大人が、大人でも楽しめる」といって作る絵本は、あまりにも子供過ぎて、なかなか手が出ない。その後も、ぬいぐるみ付きとかスタッフが進めてくれて、息子も面白い、買いたい、と言うが、本当に欲しいときのそれではなかった。全体的に、作りたい本、というのはターゲットを完全に絞っていて、だからこそ「本」としての価値があるとも言えるが、全体的に「女子本」が多い分、ちょっと期待はずれだったというのが正直なところ。その中でも、60人が60スポットを選んだ都市ガイド本(ニューヨーク、ロンドン、パリ、東京など)や、飛行機の撮り方を説明したもの、世界中のおかずで、おむすびを作るおむすび・ザ・ワールドなど、それが本であることに感謝!というのもいくつかあった。それはあくまでも「私」基準。十人十色にツボは違うし、はまればがっちりつかまれること間違いなし、の本ばかりなので、ふらっと行って、いいものがあればめっけもん、という感じで出かけるのが一番だと思う。今年は終わったので、来年にでも、是非。