ぞっとした。
と、同時に
カチッとはまった。
それはとてもうまく、スムーズに。
真っ暗な道を通ると、岡本太郎書の「殺すな」の文字。
その隣の部屋、すぐ左は天井・床、そして四面すべてが真っ白。
正面に、太郎の骨がある。
タイトル、「芸術家の骨」。
ゴミ袋にカラス、ベニヤ板を燃やしたり・・・。第一の展示室では、なんというか、ぽいな〜、と思うばかりだった。
そこから、あの第二、第三の部屋へ。真っ黒の生の中の「殺すな」の書と、真っ白な死の骨。へと続く。
展覧会フライヤーより)
僕たちは太郎も敏子も見たことがない/その事実を行き来すべく/生の香りたつ思い出の家と/ゴミのように死を埋めたてた安息の墓場を/往復し続けてきた/両方に散らばる余計なもの全て/拾い上げては捨てていくために/それらが現代を汚す/しかし言葉を生み出すモチベーションのような/頷きたい人には社会問題のような/つまり芸術の糧であったとは思いもよらず
だからその全てを殺すなと言いたい/核や廃棄物や色や神話や忘却や世紀や墓や平和や戦争や/太郎とかチンポムとか作品とかいった名前の概念や/善や悪や数字や社会や倫理があるという必然や/その全てを生むなと言いたい/そんな矛盾からこそ生まれる芸術が/結局何もわからない生き物の本音であることを/心の底から願いながら/僕たちは/ゴミにも神にも石にもなって/何が言いたいのかまるでわからない/骨をじっと見続けている
Chim↑Pom 2013
青山にある岡本太郎記念館に行く前に、渋谷駅で「明日の神話」を改めて見た。
岡本太郎とChim↑Pomは、なんと言ってもこの明日の神話への「落書き」からだろう。岡本太郎記念館の館長、平野氏はこの「落書き」をいたずらと報道された当初から、「いたずらと切り捨てるべきではない」と言い続けたという。それは明らかに、悪ふざけではなく、壁画と太郎に経緯を払っていることが分かったからだと。
作品名、LEVEL 7 feat.『明日の神話』
東日本大震災で、安全神話の原発は、言われているほど安全でもなく、爆発した。
きのこ雲をあげて。
(フライヤーより)
アトリエには、警察から返却された「作品」が飾られている。