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CHINDIA

チャインディア

かつての英国や欧米列強が、はたまたアメリカとソ連が。世界地図の中で「でん」と鎮座してきた大国。現在は、アメリカのみが超大国として居座っている。
※超大国とは、政治・経済・軍事の面において大国であること。日本は、経済大国のみ。

そんなアメリカを脅かす2つの国。「中国」と「インド」を指して、この「CHINDIA」という造語が使われている。
経済成長著しく、核を保有し、政治的にも発言力を増してきた中国とインド。アメリカ・国家情報会議(NIC)は、「2020年までに中国とインドが台頭し、世界の地政学を塗り替える」と予測している(朝日新聞より)という。

人口10億人超という市場、工場としての労働力、さらに、経営者としてのノウハウを手にしたインド人と中国人。古代文明発祥の地、さらに大帝国を築き上げたという歴史、そして……21世紀、再び、である。

とはいえ問題は多い。自由経済の中で発展したインドにはアメリカや日本の、一方、共産主義の中国にはロシアの影が見える。ASEANもそれでゴチャゴチャしている。21世紀がアジアの世紀であるのことは世界共通の認識だとしても、中国の貧富の差が北京五輪を経てこれ以上広がるのは必至で、インドにしたところでインフラ整備にどれだけ「国」の関与が期待できるか分からない。つまり、南北で、または沿岸部と内陸部で、別々に見えてしまう「差」が両国共に濃厚にあるのだ。それらの問題をどう乗り越えていくか。これが「チャインディア」2大国の可能性の鍵を握っている。