デジタル貧困



貧しく生活が苦しい、乏しく欠けている。そんな状態を貧困と広辞苑は説明する。
世界銀行は、国際貧困ライン=1日1.90ドルと規定し、
全世界人口の9.9%(7.3億人)が貧困だと言う(2015年時点)。

この貧困という言葉が、デジタルに紐づくのが今のコトバ。

あらゆるモノが便利にデジタル化される中で、
それが恩恵ではなく必須となると、それらが乏しく欠けると貧困になる。
AIがはじき出した予測によると、主要国(G20加盟国)の
働き手の6人に1人の5.4億人が新たな貧困に陥るとの予測も出た(日経新聞など)。

物々交換から貨幣になり、そのお金のあるなしで貧困が生まれたように、
もしかすると、デジタル(インフラ環境)での【やりとり】から取り残された貧困。
または、デジタルに取って代わられる貧困というのもある。

バーチャル・スラムという新たな貧困層が存在し始めた時、
そこから抜け出す術は、これまでの経験値だけでは成り立たないような
漠とした不安もある。



2019年6月8日記