線路や電気設備を調べながら走ることから、まるで定期健診をするドクターであり、夜でも目立つように車体を黄色にした「ドクターイエロー」。日本の中心を繋ぐ東海道新幹線のドクターイエローは、時刻表もなく、なかなかお目にかけられないことから「見たら幸せ」という感じを持たせてくれる。
個人的には、息子が生まれ、新幹線好きになってから意識するようになったので、今までみたのは、京都の鉄道博物館の食堂から東寺の五重塔をバックに駆け抜けたとき、静岡の浜松にある整備工場でドクターイエローの車体上げ(今は行われてない)で見たとき、と、十年で数度という希少さ。
が、ここ一か月、やたらと出会う。東京モノレールで見たときにはハッとしたりして。
そして、これぞシーニック!と呼べる光景。それは、山手線の品川駅を出て、浜松町の方へ向かう内回りで、ふとスマホから目を上げると、ドクターイエローが並走。間近で、黄色いボディが太陽に光ったりして。これは、本当にシーニックだ。
それも、一瞬で通り過ぎるのではなく、しばらく並走するこの区間での遭遇は、狙ってもなかなか出会えないシーニックだ。