Games Wide Open(広く開かれた大会)


延期されて2021年に無観客という異例の形で行われた東京オリンピックから3年、2024年の夏に開催されるパリオリンピックのスローガンがこちら。

広く、開いていこうとする「今」を思われるコトバだ。

このスローガンの柱は3つあり、まずは「セレブレーション(祭典)」。開かれた祭典になるよう、なんといっても開会式を閉ざされたスタジアムではなく、開かれた屋外(オリンピックの開会式はセーヌ川、パラリンピックの開会式はコンコルド広場からシャンゼリゼ大通りにかけて)で実施されること。これは、さすがパリと思わせる発想だ。

二つ目の柱は「レガシー(遺産)」。この大会を遺産にすべく、パラリンピックとオリンピックの合同でひとつの選手団を形成する。また、男女同数、というのをアスリートの数だけではなくスタッフやボランティアにもひろげ、開かれた大会となる。レガシーという意味では、この大会では95%の会場が仮設または既存インフラを活用し、カーボンフットプリントを大幅に削減している点にもある。

最後は「エンゲージメント(全員参加)」。「テール・ド・ジュー」プログラム、「パリ2024クラブ」の二つのプログラムをすすめ、特に「パリ2024クラブ」は一般向けに開かれたコミュニティで、参加型のオリンピックを見せてくれる。

感動をもらった、テレビに釘づけになった、開会式がすごかった、などなど、これまでのオリンピックにあった「あっち側」という感覚が、大きく開かれることで変わることを期待させる。

2024年6月1日記