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2011年、第54回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展で発表された吉岡徳仁氏の「ガラスの茶室
- 光庵」。屋外に展示されて、日光の加減で表情を変えるこの芸術作品は、単体でももちろんすばらしいが、借景で印象が変わる。
2015年、京都の将軍塚青龍殿の大舞台に展示されているのを初めて見たときから、なんとも「無い」感じが、光によって有る光景にかわることに衝撃を受けた。京の町並みを見下ろす、高台にある光景もシーニックだったが、現在(2021年5月10日まで)展示されている東京・六本木の光景もまたシーニックだ。国立新美術館という借景に同化しつつ、なんとも都会的。どちらも、コレがある+借景というコンビネーションが、シーニックな光景を生み出している。