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ハインリッヒの法則

「これは氷山の一角に過ぎない」。そんな言葉を使いながら、漠然とイメージしていた“その裏にあるもの”。これを統計学的に法則化したのがハインリッヒの法則。アメリカ人技師(保険会社)のハインリッヒ氏が突き止めた危機管理の法則として航空業界を中心によく使われている。ゴキブリを1匹見たら50匹いる。これとはちょっと違うようで近い。
具体的には《1:29:300》という数字で表される。1件の重大事故には、29件の軽症があり、さらに300件のヒヤリしたりハッとする事がある。つまり、300回もヒヤリハットしてもなお、そのままで、うち29回が軽症にもかかわらず改めないときに初めて、1つの重大事故が起こる。
現在、2005年春の時点で、29回の軽症を着実に繰り返しているJALに、要注意だ!ということでしばしば聞かれる。JR宝塚線の事故は、突発的に見えて、しっかり氷山の、その麓の300回があったということになる。