岩手ならではの
「食・前沢牛とわんこそば」

小分けにされたお椀(わんこ)が並ぶ。
大勢に蕎麦を振る舞ったという昔の習わしが
今に残るなどと言われるわんこそば。
とにかく、早食い、大食いのイメージが強い。
インド人が「ナマステ」というのに似て
地元の人より観光客用に存在するのが
このわんこそばであるように思う。
が、やっぱりキリッと冷えた地域の蕎麦は旨い!
と、、、思ってしまうだけかもしれないが。
わんこそばは、次々放り込まれる一口大を
取り敢えず「かっ込む」なんて食べ方よりも
数種類の薬味を食べ比べするのが、よい。
ちなみに、添えられていた「リンゴ」が
めちゃめちゃ旨かった候。


ここ三十年ほどで
一気に知名度を上げたブランド牛。
前沢牛。
そう呼べるのは、前沢で飼育された黒毛和牛だけとか。
町のマンホールは牛の形をしており
駅べんのパッケージはにっこり笑う牛のイラストが。
余所の人に食べてもらってなんぼ、という悲しい宿命にありながらも
「前沢」という名前が浸透しているからか
この町に来ると食べたくなる、と駅で会ったおじさんも言っていた。
柔らかい。それぐらいしか感想の出てこない自分が空しい。
が、その柔らかさが半端ではない。
柔らかいに「最上級」の言い方があるなら
例えばestを付ければいいなら
「ヤワラケスト」なんて言いたい。

東北の「味」にはどこか「温かい」ものが覆いように思うが
仙台の牛タンしかり、肉が旨い。基本となる米も旨い。
果物は最高で、そばまである岩手。
食紀行として、東北を巡るなら
外せないところだと思う。

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