オリンピック・ムーブメント発信拠点として、東京の国立競技場のすぐ側にできたミュージアム。第1回目のアテネの近代オリンピックが14カ国のみの参加だったので、現在の200を越える国と地域が参加するようになった巨大化したオリンピックには、改めて世界で唯一のスポーツの祭典という冠がよく似合う。その全てが知れる。それがこの場所だ。イントロダクションではオリンピックの歴史が語られ、ギリシャのオリンピアでの聖火の採火の模様、そして、これまでの大会のトーチ、大会委員のバッジ、エンブレム。開催国の紹介の仕方が、様々な仕掛けをもってなされるので飽きない。オリンピック好きには、半日居ても、十分楽しめる。
そして、ここが大人から子供まで楽しめる、とされる所以は、オリンピア・パラリンピアのすごさがわかる体験ゾーンだ。コロナ禍だったので、手に触れたりするものは中止中だったが、走り幅跳びの歩幅と世界記録の距離、ボルトの一歩、競歩の足跡の速さ。デジタルで魅せてくれるので、本当に楽しい。親子でシンクロ率を計る体験は、一番面白かった。
そして、聖火。
期間限定で、ここ東京で展示された。
11月からは日本全国に巡回するという。
遙かオリンピアで採火され、
今年、2020年の夏には
大きな炎となるはずだった「火」。
来年、2021年の夏こそ、
ここ、東京で。
最後の聖火ランナーが、大きく灯して欲しい火の種を見ながら、願った。
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