街の中の川
@京都
パリのセーヌ川、ロンドンのテムズ川、プラハのブルタヴァ(モルダウ)。
海外の街を歩いていて印象的な川は多い。
そして、どこもシーニックだ。
東京に住んでいてもそうで、
隅田川沿いは川があるこその絶景が続くし、
そこから支流に分かれて神田川や日本橋川も、
天気のいい日にはいいものだ。
これらの街の中の川は、
景色が一体と成しており、
それなしでは物足りなさすら覚える。
大坂の道頓堀川は、その度合いが強いようにも思える。
私が生まれ育った京都の端では、
近所に桂川という川が流れていた。
その河川敷のグランドで野球をしたり、
堤防は小学校のマラソン大会のコースになっていた。
そんな「川」とは違う顔を見せる鴨川。
京都の街中を、三条、四条の大橋をかける鴨川は、
朝と昼と夜と全く別の顔を見せ、
夏と冬でもまた、ちがった魅力を見せてくれる。
山の方の加茂川から出町柳の鴨川デルタで「鴨川」と字を変え、
今出川、丸太町、御池と中心部へ流れていく。
鴨川があり、そこに橋があり、川沿いに並ぶ恋人たち。
はたまた川床で夕涼みする夏。
春には桜、秋には紅葉の風も感じられ、
京都に川のあることの重要性を教えてくれる。
それぞれの街の、景色を作り出す川。
その川と周りの景色が、どこでも、いつもシーニックだ。
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