キッズ ならではの
「ドローイング」

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地面から生えている、とか、空を飛んでいるとか、ぶら下がっているとか。言ってみれば、止まっている・動いているというのも含めた全ての構図が自由なキッズドローイング。上手いとか下手という変な評価が入らなければ、なんて楽しくて、どんなにすばらしいのか、と思えてくる。

絵を描くという二次元に落とし込む作業には、たくさんのスキルがあって、それを覚えていくことが近道なのだが、そのために楽しい、という気持ちを忘れると、苦しくなる。確かに、いつかは、どこかで、必ず苦しくなる。が、キッズ、それも未就学児のうちは、「ライオンを書く」と決めて、図鑑でライオンを探し、白い紙に茶色のクレヨンでたてがみを描き始める。それを見て、私なら「そうじゃなくて、ここが、こうなってるでしょ」と言ってしまうところを絵を描いてきた人(芸大の先生)は違う。

「おっ、いいね〜、ライオンが駆けてるね」と言う。

それに気をよくして、息子のライオンができあがっていく。アメリカ人でアートスクールに通っていた人が、キッズドローイングを見て言った、「自分には、描けない」という絵。ここに、上手とか下手とか、コンクールとか賞とか、そんなものから遠いところで、楽しんで欲しいな、と切に願いつつ。今の、ならでは、を愉しんでいる。