生産し発展する。ないものを作りだして「豊か」になる。その基準として、豊かさの象徴として、使われる国民総生産(GDP)という言葉。これに対して、ヒマラヤ山麓の小国ブータン独自の国家目標が国民総幸福量(GNH)。(朝日新聞より)
「経済的な豊かさ」に加え「環境保護」、「伝統文化の維持発展」「良い統治」などを重視する。「道路が通れば便利になるが、自然が破壊され、外国の情報や人々の流入が進んで伝統文化が侵食される。そのプラス、マイナスを判断して建設の是非を決めている。」「環境や文化、家族、地域共同体のきずなまでを犠牲にするような経済成長は人間を幸福にしない」などなど。簡単に言えば、物質的な豊かさと精神的な豊かさの両立を目指すという動きである。
同じような動きがアメリカにもある。(朝日新聞より)
今、「LOHAS (Lifestyle of Health And Sustainability)」と呼ばれる生活様式に注目が集まっている。GNPで世界一位の国民が、幸せと感じることが減ったという調査結果から、「健康と持続性を重視した生活スタイルへ」と意識が変わってきたようだ。有機栽培食品、省エネ電化製品、低燃費車など、健康や地球環境に優しいものを選んでいる消費者を指す。
日本でも、「売れる製品=地球にやさしい」という流れができつつあり、付加価値として少々高くついてもそれを選ぶ志向が強くなってきているように思う。
結局、Sustainability。続かなきゃ意味がないので、破壊するように昇っている途上国に警鐘だけは鳴らし続けたい。
なきゃないなりに楽しいし、幸せ。それでは発展がない、と反論されるかも知れないが、ないなりに楽しむところにこそ、知恵や技術が集まり、発展を促すと思う。