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国連憲章第7章

イラクの核開発問題と北朝鮮による核実験実施宣言を受けて、何かと話題に挙がる国連憲章7章。これは、「平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動」において、次のように規定している部分。「安全保障理事会は、平和に対する脅威、平和の破壊又は侵略行為の存在を決定し、並びに、国際の平和及び安全を維持し又は回復するために勧告をする。そして、兵力の使用を伴わないいかなる措置を使用すべきかを決定することができ、且つ、この措置を適用するように国際連合加盟国に要請することができる。この措置は、経済関係及び鉄道、航海、航空、郵便、電信、無線通信その他の運輸通信の手段の全部又は一部の中断並びに外交関係の断絶を含むことができる。これでも十分でない場合、国際の平和及び安全の維持又は回復に必要な空軍、海軍又は陸軍の行動をとることができる。この行動は、国際連合加盟国の空軍、海軍又は陸軍による示威、封鎖その他の行動を含むことができる。(以上第39条、41条、42条抜粋)」

つまりは、国連の名の下に、平和のために「強硬な手段でその根源を絶つ」とも言える手段。日本は、安全保障理事会の議長国として、先の北朝鮮の核実験実施宣言の後に即刻議長声明を発表。北朝鮮に対して強い姿勢を示した。が、中国やロシアの慎重姿勢に、この7章を盛り込むかで右往左往している。イランの時は、すんなりと決まったが。

国連というのは、現存する中では最も公平な組織だと考える。その組織が、最も強い力を発揮できるこの第7章は、どんな問題に適応できるのかは難しい。それだけ強い影響力があるからだ。が、こと核においては、この今考え得る中で最悪の「事象」だけには、迷うことなく適応するべきだろうと思う。