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クレオール

クレオールとは、民族混合のこと。それに伴う異文化融合のこと。(藤原新也「ショットガンと女」)

かつて、遣隋使や遣唐使、いやもっと以前から中国や朝鮮からの影響を受けて日本は成長してきた。その影響を元に独自の文化を花咲かせてきた。それが、クレオールだと考えれば、現在起こっている融合はなんだろう、と考える。
先日、新聞で「中国人へのビザを厳しくした」という記事を見つけた。これまで上海や北京、広東省だけだった日本ビザを全土に広げて間もない今、申請しても通らないことが多いというのだ。理由は、不法滞在が増えるから・・・、と。

運び込まれるモノを排除することはある意味で正しい。例えば、ニッポンに来る理由が「金」にある以上、犯罪は減らないだろう。だけど、そうとばかりは限らない時代の幕開けとして、融合するべき「個々」をひとまとめにしてしまうのはどうか、と思う。今は国なき人びとの横行に手をやいている、恐れを抱いている。そんな時代だからこそ、このクレオールという「懐」と「奥行き」が大事なんじゃないかな、と思う。異なるものが融合し、新しいものが生まれるのは、ヘレニズムがそうであるように、ガンダールがそうであるように、それは確かなんですから。