新・新宿とまで言われたビッグプロジェクト。ずっと工事中だった新宿南口が、ようやく完成した。新宿と言えば東口から抜けて歌舞伎町、そして三丁目。その辺りを「表」にして、東南口がルミネthe 吉本で、かろうじて繋ぎ、西口は「裏」。そして南口は、遠くにタカシマヤのある方、ぐらいのイメージだった。
それが一気に変わる。新宿の人の流れまで変えてしまうと言われる「新しい」新宿の始まり。一つ大きいのはバスターミナルだ。日本最大級の高速バスターミナルが出来る。日本全国、各地方から東京へ向かう時、新宿で降りたり乗ったりが多い。が、これまで西口の、モード学園や都庁の方まで、なんだかよく分からなかった。そんな高速バスの乗り降りを一箇所に。その名も「バスタ新宿」。これは、JRから、新宿湘南ラインなどのホームを突っ切って、甲州街道の「向こう側」、新南口や新しくできたミライナタワー改札を使うと、雨に濡れずに行ける。京王線、小田急線で来た場合は、南口から横断歩道を渡ったらすぐにアクセスできる場所にある。早朝から深夜まで待合室が使えるというのも、これまでのように道路脇にある停留所というイメージが一新されそうだ。電車とバスのリンクを南口で済ます、だけではない。渋谷が大人女子向けのヒカリエなら、こちら、ルミネが新に大人女子へ向けた商業施設「NEWoMan」をミライナタワーの4階までに展開。ブルーボトルコーヒーやロブション、トラヤカフェなどに加え、ショップ、書店など充実の店揃え。実際に歩いていると、このニューマンからタカシマヤまでが一体化して、もう一つの街のできあがりを感じさせる。
これまで、新宿という街は子連れ家族にウエルカムではなかったが、ここミライナタワーは、ママはニューマン、パパは乗り物好きの子供をつれて、バスタ新宿で高速バスを見たり(まるで空港のように時刻表が並び、つぎつぎにやって来る高速バスに、子供は完全にはまっていた。考えてみれば、こんなにたくさんの種類のバスを見ることも少ない)、バスに飽きたら、JR各線(山手線、中央線、総武線、成田エキスプレス、あずさなど)と小田急線が見れるテラスへ。そこは、まだオープンして6日、初めての週末を迎えたばかりなのに、すでに子供達の聖地と化していた。
この南口からタカシマヤ、紀伊國屋までのルートが確立されると、これまで新宿の端だったHIS本社やカリモク60などのアクセスもよくなり、そうすると自動的に御苑の方へ歩きつつ、三丁目にも行きやすいという流れが生まれる。これまで、普通に東口方面へ向かって帰路についていた人も、起点が南口に変わると、またちがった角度から新宿をみることが出来て、知らなかった店にであえる可能性も増える。
来年には、西口のヨドバシカメラ本店が20階建てのツインビルになって生まれ変わるという。このまま新宿が、初台のほうまで広がることも視野に入れると、どんどん広がる新・新宿が、頼もしくもある。
ちなみに今回できたミライナタワーは、一部がニューマン、横がバスタ。で、ほとんどはオフィスビル。このビルの15〜23階を借り切ってLINEの本社が入った。それも、渋谷のヒカリエから。