2011年、テレビ放送の完全デジタル化に合わせた新しい地デジ対応のテレビ塔。これが、新タワーということになる。高さは世界一となる610mを予定。350m地点と450m地点に２つの展望台を持つほか、店舗やレストランが入る。これは、現在の墨田区業平橋押上地区をまるごと「新・東京タワー」ゾーンにしてしまおうという一大プロジェクト。今現在はコンクリート工場や東武鉄道のビルが建つが、これを一度更地にした後、４年後の完成にむけて建設が始まる。

今はまだ、タワーを思わせるものは何もないが、近くで猫を抱きながら洗濯物を干していたおばさんに聞くと、嬉しそうに全貌を教えてくれた。あそこからあそこまで、４階建てのビルがあって、その上にタワーが続くそうだとか、この辺りがパァ～とひらける、とか。「また、４年後に来てね」と言われた。彼女一人でそう理解するのは違うかもしれないが、地域住民の「反対」はないのだろう。そもそも、この予定地決定までに６つから７つのエリアが候補として名乗りを挙げていたのだから、嬉しいはずか。

デザイン。エッフェル塔をコピーした今の東京タワーとはずいぶん違う。上海やマレーシアにありそうな、どこか現代アジア的様相（パースでしか見れないが）。地上は三角で、上にいくにつれ円になっていくラインは、日本刀のソリや寺院の柱などのムクリを活かしたデザインとか。耐震構造にも五重塔にみられる芯柱の独立性を現代版に応用しているらしい。ま、いずれにせよ４年後、この辺りはスゴイことになっているだろう。その、一歩どころか二歩も三歩も先に行ってきた。また再来年ぐらいに行こうと思う。