行列必至の京うどんの名店。SNSでも話題なことからタクシーで店まで来て列に並ぶという観光客の姿が多い。隣にもうどんの名店があり、この2店舗が行列を作るのは見慣れた光景。京都駅近辺のラーメン「新福菜館」と「第一旭」のそれに似ている。ちなみに、同じ通り沿いに漬け物の大安もある。
さて、おうどん。とにかくお出汁(だし)が圧巻。やさしく、すーっと温かい、この名店の味は、これを頂くためにわざわざ訪れたいもの。甘めに京風にいただきたいなら「きつね」が個人的には一番の好み。青ネギの感じ、刻んだきつねの甘み。そして優しいお出汁に麺がつるっと。讃岐のようにゴシゴシしたコシはなく、だけど存在感のある麺は、歴史がなせる技か。
今回は、天ぷらうどんも頂いた。別添えの天ぷらは、海老と野菜。丁寧な仕事をする店特有の天ぷら。お出汁につける前に、シンプルにかけうどんを味わう。ねぎすらいらない、麺とお出汁だけで味わう贅沢を堪能したら、天ぷらを少し浸して頂く。旨い。さすがと言わざるを得ないお味に頬と目尻が下がる、なんとも幸せの味。
腹八分目で、お茶を頂く間も、しっかりと出汁が胃に残っている残り感が心地良い。
【京うどん】
岡北(おかきた) @京都
2021年12月30日