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2008年4月、リンリンの死後ジャイアントパンダ不在が続いた上野動物園で、新たに中国からジャイアントパンダのつがいをレンタルすることが決まった(2010年2月朝日新聞より)。つがいで年間950,000米ドルというレンタル料が高いと言っていた石原都知事も、子供たちの人気やパンダ不在後60年ぶりに入園者数300万人を割り込んだ同動物園の実情から決心した。レンタルしたつがいを飼育し繁殖にも取り組むそうだ。
パンダが来た!というニュースが流れ、一目見たいと客が増える。そんな「客」を「寄せる」パンダは、圧倒的なアトラクティブな存在。客寄せパンダがいて、その周りに「違った視点」を持つ存在がある。集客を考えたとき、その2種類の存在が必要であり、客寄せパンダはあくまでもそれに徹し、それ以外は各々の「役割」に徹する。アイドルグループしかり、人気の観光地しかり。そういう2種類の魅力を備えたモノが強い。
日本に観光客を呼ぼうとしている政府や、地方自治体など、高いレンタル料(投資)を払ってでも呼びこみたい、そういう「モノ」を探しあぐねているのだろう。今は、ちょうどそんな時期のような気がする。