兵庫県城崎郡日高町。スキー場として有名な神鍋高原でパラグライダーを体験したのはもう二年前になるかな。あの日、数年ぶりに走りまくった、という印象が強い。それは、宙に浮き、空を飛び、下からインストラクターの方が「右を引く、はい、次は左ぃ〜」と叫ぶのを聞きながら、言われるままにロープを操り、終始バンザイをしたような姿勢で浮いていた。いや、確実に飛んでいた。その、前の話だ。車が揚力を得たとしても、ものすごいスピードで進まないと飛ばない。滑走路を走る飛行機は、機体が大きいがゆえにそうは感じないが、ものすごいスピードで陸を走る。つまり、人間の足だって同じで、「飛ぶ」前には、全速力で「走る」必要があるのだ。それにしても、あの宙を浮く感覚、もう一度、味わいたい。