埼玉スタジアム2002にて
サッカー観戦
ノンストップの展開。一体感。地響き。
スタジアムを包む空間は、まさにホットだ。
世界中で最も熱くポピュラーなスポーツ・サッカーの普遍性の中で興奮度を増していく。
ホーム&アウェイ。この分かり易い棲み分けが心地いい。それだけ、強く愛し、強く憎み、90分のゲームに集中する。ホイッスルが長く吹かれる間だけの「戦い」。それが終われば何となく、融和する感じもいい。
とはいえ、チームカラー一色にそまったスタンドで、選手のワンプレーに歓声をあげ、時には天を仰ぎ、時には立ち上がってガッツポーズする。賭け。それがより熱心な「結果」を求める姿になっているのかも知れない。ホームチームとアウェイ。その間に設けられた空席。そこにずらりと並ぶ警備員。一見、それは一触即発の様相で、独特の雰囲気を助長する。
スポーツ観戦はいつもホットだ。だが、サッカー観戦はよりホットだ。それは、世界中に通じるものであり、良くも悪くも分かりやすくあり、小難しいプレーもいいだがろうが、とにかくオフェンス・ディフェンスの交替がスピーディーだ。バスケットボールもそうじゃないか、といわれると通じるところはある。が、フィールド、あれだけ広大なピッチをスピーディに展開する点において、もっというなら、サポーターの盛り上がり、スタジアムの雰囲気作り、繰り返しになるが一体感。そういうものが、あつまってできるサッカーの「ホットな空間」は特別だ。
ぼくは、その場で悲鳴をあげ、歓声をあげ、地鳴りのような声に戦き、ひいきチームのプレーに興奮する。そして、相手チームの華麗なプレーには、拍手を送り、そんな「見る」空気感が全体を包むと、ゾクッとするほどホットになれる。