北九州(福岡)にて
バルセロナ(スペイン)にて
路地
僕の場合、大通りの対義語として「路地」を思い浮かべる。
路地裏まで付けると、表通りがその逆になる。
ホッとする場所=路地。
これが成立するのは、つまり「人の多い大通り」では落ち着けないことも意味している。
旅の途中、買い物に出かけた先、自分の住んでいる街の休日。
何れの場合も、路地に入るとホッとする。一息ついて、「さぁ」という気になれる。
表通りは不特定多数を対象に、「ウェルカム」の雰囲気を醸し出しており、
そこには「ぼく」という照準がない。ただただ流れていく洪水の中の一粒。
が、路地は違う。そこにある雰囲気は、ぼくも含めた、つまり一粒一粒が重要な要素として
成り立っている。隣に座ったオッちゃんも、チャラチャラしてそうな女の子も男の子も。
偶然居合わせたみんなで造り上げる雰囲気。
綺麗なだけの、カラフルなだけの、そんな無機質で人工的な空間ではない。
そっか、人が近いというか、人が人としてふれあえるというか。お金とか商品とか、
そういう仲介を抜きにして、触れられるというか。
それが、ホッとできる所以かも知れない。