2000年8月27日(日)
3日目

イスタンブール→モスクワ



ホテルに頼んでいたウェイクアップコールで午前5時に起きた。
Yes!と出ると音楽が流れており自動音声だった。深い眠りの爽快感とまだ眠っていたいという複雑な気持ちのまま、そうは言っていられないので顔を洗う。もう古い下着はここで捨てていくことにする。5:45頃、全ての準備が終わりチェックアウトへ。
部屋を出る時に忘れ物をチェックするため、一度も開いていないような棚や引き出しさえも明けてみると、扉付きの棚にミニバーがあった。

フロントのおじさんにチェックアウトを告げる。行き先を聞かれたのでモスクワに行くと言うと、彼もまた、明日モスクワに行くらしい。彼はウクライナ人なので里帰りでもするのだろう。昨日から計3人にこのホテルから空港までの料金を目安に聞いていたのだが早朝であると言うことを理由にみんな口を揃えて20ドルくらいという。そしてタクシーでUS$のまま使えることも確認済であったが、もう一度このウクライナ人に聞いてみた。するとこのおじさんは簡単に「15$だな」というではないか。飛びついた。隣にいたポーターが「15$でいいね」と確認してからタクシーを捕まえてくれ、「メーターで走る」というドライバーに「15$で空港まで」とどうやらトルコ語で伝えてくれたらしい。あまりにもあっさりとドライバーが納得したのでもしかしたらメーターで走った方が安いのかもしれない。が、20$と思い込んでいたのが、15$になったというだけで即決OKしてしまった。

空港に向かう途中、ドライバーは「じゃ、メーター切るね。」と言い、僕も了承して15$に確定した。これはメーターの方が高かったのか安かったのか分からないが、ゼロがずらっと並んで定かではないが600万トルコリラから始まっていたような気がする。それなら1500円あたりが妥当金額であると理解することにした。また、この車に灰皿があり、そこにいくらかの灰が貯まっていることを確認してから「タバコ吸ってもいい?」と聞くと、「OKといい」なんとタバコを1本差し出してくれるほどの人のよさであった。まぁ、僕は自分のがあるので差し控えたが。気持ちの良い接客だった。

まだ真っ暗の道を空港までやってきて、空港に入るためだけに受ける荷物チェックの順番を待っている頃にようやく白々と空があけてきた。朝だからか、トルコ人だからか分からないが、ボーディングチケットに代えるには相当待たされた。長い列に並び、次の次が僕と言うところになってそれがマイアミ行きのカウンターであることに気付き、またカウンターをかえ並び直す。行き先が出たりでなかったり不定期で案内書で聞いてもBカウンターと大まかに1列をさすだけ。まぁ、よく分からないがエコノミークラスと示されているカウンターにとりあえずならんだ。一人一人に要する時間が長く。引っ越しでもするのではないかと思わせるほどに外国人(日本人以外)のバッゲージは多い。それに加えて、横からカウンターに座って発券している係員に質問して、その係員もその質問に一々答えて、作業の手を止めるものだから、イライラするほど待たされる。

僕の乗るモスクワ行き、トルコ航空1413便は午前8時半発。やっとの思いで搭乗券に換え、それから余ったリラを米ドルに替える。リラは日本で両替が出来ないし、恐らくモスクワでも紙屑と化すだろう。ここは少々レートが悪くても替えておくのに越したことはない。案の定レートは悪いが、かなりの少額なので気にしない。余った全てのトルコリラを渡すと5ドルと端数の10万なにがしかのトルコリラが返された。トルコでは空港までのタクシー代も合わせて40ドル弱使ったことになる。

301ゲートの前でモスクワ行きの搭乗を待つ。全ターミナル禁煙でそれを知らせるアナウンスが5分に1回位の割合で流れる。ラッキーな事にこの301ゲートの隣にカフェがあり、そこは喫煙OK。テイクアウトしたものをテーブルに座って飲んだり食べたりするのだが、仕切られたエリアには灰皿がポツンと1つ立っており、その近くに行ってそばで吸う。そこで吸っている間でも禁煙を知らせる放送が何度も何度も流れていた。気が気ではないが、どうしてもタバコは吸いたいのである。どうやら全ターミナル禁煙はここ最近出来たルールらしい。禁煙後進国日本では考えられない。

待っている間昨日の日記を書く。書くことに熱中しているとゲートが開きバスに乗り込みだしている。慌ててそのバスに乗る。中型機でそれに乗ってモスクワまでは3時間。僕はその間すっと日記を書いていた。日本人はモスクワに行くにしてもわざわざトルコを経由するはずもなく、見事に僕だけだった。空腹だったので機内食の普通のオムレツが大変美味しく感じた。機体が3時間の飛行を終え、着陸態勢に入り、高度を下げていくと、初めて、ロシアの大地が見えてきた。

途切れ途切れの雲を突き抜けると、その大地は視界全体に広がった。
第一印象は緑が多いことであった。たいていは山だったり、海だったり、むき出しの砂地だったりするのだが、モスクワの恐らく郊外(空港に降りるまでに見える風景)はまるでゴルフコースのような平らな緑が広がり、行儀良く家々が配置されていた。この緑多き大地に僕の胸は高まった。

飛行機を降りるとまた行列。入国審査だ。12時半頃にモスクワ着だったのでそう急いで市内に出る必要もないので幾分気分は楽だった。ビザとパスポートを渡し、厳しいと聞いていた入国審査に挑んだが、あっさりと通過できた。しかし暗く重い空港だ。イメージが先行しているだけなのであろうか。こここそかつての社会主義大国ソ連の首都なのだというイメージがはまる。そう、暗く重いのだ。とにかくロシア通貨のルーブルに替えようと両替へ。タクシーの客引きは相変わらずいた。日本の空港くらいではないか、いないのは。その客引きに両替はどこか聞くと簡単に、そして親切にも2階だよと教えてくれた。そのままその客引きは振りきった。100US$は2,725ルーブル。1P(ルーブル)はだいたい4円。両替を済ませたあとで空港内にあるトルコ航空のカウンターで帰りのリコンファームをした。下に降りてもタクシーのドライバーは何人も声をかけてくる。でも今から考えればあんなに平気で英語が通じたのは空港だけだった。とりあえずインフォメーションでエアポートバスの乗り場をきく。「アウトサイド」と適当にそして簡単に教えてくれるだけだった。不親切だ。外に出る。確かにいくつかのバスが発着している。オフィシャルのタクシードライバーである証明書を右手に持ち本当にしつこく外までついてくるドライバーは、あのバスは市内へ行かない。他の空港と繋いでるだけ。モスクワには市内まで行くバスがないのでタクシーしかない・・・、と情報を押しうる。市内までタクシーなら50ドルだ。持っていた証明書の裏には"City Center-68$"と書かれている。こんな値段はお話にならない。ロシア入国時に所持金を書かないといけないのだが、僕はそこに180$と書いている。実際でも187$しかない。100$を両替しているのでここで50$を使えばもっている米ドルのほとんどを使うことになる。ドライバーはどんどん値を下げる。全く相手にならない。
" I don't have enough money!"を連発。

自分で市内へ行く方法を探した。「じゃ、いくら出すんだ?30$か?」と、まだ寝ぼけた事を言うので無視する。それはどうやら彼にとって勝負の金額であったらしく、その30$をあっさり無視したのでドライバーは去っていった。

グレーの汚いワゴンが止まっていた。そのそばに何人かが待っている。藁をもすがる思いで「英語はなせますか?」と聞くと「イェ〜ス」と頼もしい男性が答える。大概はNoと首を振るか、Excuse Meと話しかけるだけで無視されるのだが。その全金歯で豪快に笑うおじさんはかなり頼りになった。やっぱり市内まで直通で結ぶエアポートバスはないらし、この空港から最寄りのメトロ駅まで繋いでいるのがこの汚いグレーワゴンであるようだ。そこからはメトロを乗り継いでバウチャーのあるホテルへ行く。ワゴンのドライバーに行き先と料金を聞くととにかく乗りな、乗りなと動作で示すだけ。窓に貼ってあったメトロの路線図を指さし、ガイドブックで知っていた空港の最寄り駅レチノイ・ヴァグザールまで行くか聞くと、「ダー」と答えたのでそれに乗る。

料金はさっきの全金歯のおじさんが教えてくれた。15ルーブル(60円)。それに乗り込む。メトロ駅までは20分以上かかっただろうか。そのワゴンの中で、離れて座っていた男性2人が遠くででかい声で話しており、その話し相手の一人が僕の横に座っていたので、「かわってあげようか?」と英語でたずねると「ダー」というので席を交替する。ロシア人の口から「サンキュー」と初めて聞いた。ワゴンがメトロ駅に着く。が、どれが駅なのかサッパリ分からない。こうゆう場合、経験ってものを感じる。旅経験が少ないとこの辺りで途方に暮れるだろうが、その時の僕は駅さえ分かれば、どこで乗り換えるのか、切符はどうして買うのか、ホテルにたどり着けるのかなどなど、心配事は一切なく、メトロの駅まで行ってしまえばなんとかなるとしか思わなかった。一緒のワゴンできた女性がかなり流暢に英語を話したのでとにかく駅がどこかは分かった。駅の前は人混みで屋台風の雑誌売りやパン売りが並ぶ。まず駅に入ってメトロカードを買う。10回券というのがあることをしっていたのでそれを必死に買おうとしたが首を振るばかりでもう仕方なく1回券5Pを買う。どうやらこの駅では10回券をおいてないと言うことなのだろう。両手を広げて10を意味し、それが欲しいと言っても首を振っていた。この5Pの券一枚でホテルまで移動する。つまり空港からのワゴンとこのメトロ代で20P(80円)だ。30ドルのタクシーなんてお話にならない。

華やかに盛り上がっている駅の周りを歩く。ちょうどライターがなくなっていたので買う。7P。驚くのはマルボロが168Pだった。1カートンの箱にはってあったので1カートン168P(672円)なのか1箱なのかはさだかではない。1カートンならかなり安いし、1箱なら破格の高さだ。

レチノイ・ヴァグザール駅からホテルの最寄り駅イズマイロフスキーパルクまでは乗り換えが必要。路線図を広げて隣の席に座ったおばさまにどこでおりればいいか聞く。英語は当然通じない。降りたい駅を指さすと、「あ〜」という表情をしてから、ここで乗り換えよといってチェアトラリナヤ駅を指した。そこまで9駅。重い空気の漂う地下鉄車内。きっとライトが薄暗いためであろう。いや乗っている人達も大声で話すことなく、そして笑う事もない。関西の電車もこの位の静寂を期待したいものだ。途中、車両の通り抜けは外国らしく出来ないので、何番目かの駅から僕の車両に車椅子にのった若い片足の軍人が女性に押されながら乗客にお金を乞うために乗り込んできた。彼は軍服に身を包み、生きていく術として、まだあの若さでもありながら片足であることと、兵士であったことを見せつけながら人からお金を恵んでもらい生き繋いでいるのだろう。若い兵士故に心が痛んだ。彼にはどんな未来が待つのだろうか。僕の前に座っていた女性もお金をあげた。その若い兵士は小さなか細い声で「スパシーバ」と言い、うつろな表情のまま通り過ぎた。片足になり、それでもアーミー服を着て、人前にさらけ出て人から恵んでもらうしかない彼の人生を思うと胸が痛い。

また、この車両にはみるからに変なおばさんも一人いた。
端っこに座っていた男性に耳元で何やらを呟き、その男性は席を立ち、他の席に移った。何気なく僕はその光景を見ていたので、あのおばさんが席を譲って欲しいとでも言ったのだとばかりおもっていた。が、その男性が席を移動しても一向にその空席にそのおばさんが座ることはない。そこでこれは変なおばさんだと気付いた。意味なく髪の毛をいじり、不気味に笑い続けている。その男性の対面に僕が、同じように席の端っこに座っていた。まさか外人の僕には来ないだろうと安心していたが、テクテク歩いて近寄り、僕の耳元でも何かを呟く。何を言っているのかサッパリ分からない。そのまま座り続けたが彼女はしばらくそばに立っていた。その風貌から言って魔女のような彼女は僕に呪いでもかけたのであろうか。

その魔女は僕が降りる何駅か前に知らぬうちに姿を消した。

となりでずっと本を読んでた最初僕が乗り換える駅をたずねた年輩の女性が「次よ」という仕草で教えてくれたのでとりあえず降りた。

この駅はクレムリンの駅で3線が乗り入れている大きな駅だった。どこで乗り換えればよいかなど全く分からない。聞いてもロシア語、書いてる文字もロシア語。見当さえつかない。とりあえずエスカレーターの下にあるボックスの中にいる女性にイズマイロフスキーパルク駅の名を連呼する。すると、通じたのか、このエスカレーターを上って、そして降りるの、というような意味のことを無言で身振りだけで教えてくれた。ただ一言「ヒュ〜」と降りることを意味する擬音だけを用いて。エスカレーターはレトロだった。普通は鉄であるべき所がすべて木製なのだ。木であるが故の微妙な揺れを感じる。そしてもう一つの驚きがその長さだ。ロンドンのTubeもエスカレーターは相当に長いがロシアのそれはそれ以上のような気がした。地下の深くをメトロが走っているのだ。一説には核シェルターとして利用されたと言うのも納得だ。そしてその長いエスカレーターの速度もかなり速い。グラグラと微妙ではあるが揺れながら木製エスカレーターをはるばる上り、そして向かいにあったエスカレーターをまた降りる。エスカレーターを降りると同じ様なボックスがあり、そこでまた降りる駅の名前を告げどちらのホームで乗ればいいのか尋ねる。1番、2番とあるホームの右側2番線を指さされたのでそこで待つ。メトロの駅は他の国とは完全に違っていた。それぞれの駅が暗い雰囲気であるのもそうだが、なにより、1駅1駅に彫刻が何体もあり、その彫刻のほとんどが兵士なのだ。壁から出入り口のアーチ部分まで非常に凝った造りである。簡素で機械的な日本の地下鉄駅とは断然違う。これは木を多用しているところに決定的な違いがあるのだと思う。メトロを乗り継いでやっとイズマイロフスキーパルクについた。空港に到着したのが12時半だったので入国審査の行列待ちを含んでも2時間とかかっていない。30分はあの入国審査で待ったのでだいたい1時間半というところだろう。

メトロの駅を出ると、やはりこの駅前も華やかだった。そして人混みだった。今日は日曜日だからであろうか。この駅はその名の通りイズマイロボ公園に面しており、若者から年輩者まで陽気な太陽の下それぞれに何かを手にして食べたり、飲んだりしていた。バス停もいくつかあり、そのバス待ち客達もこの混雑を助長していた。駅を降りてすぐのイズマイロボホテルのバウチャーを持っていたのでここまで来たらついたも同じだと思っていた。ロシアはホテルなどのサービスは全て日本で予約しそのバウチャーがないとビザがおりないのだ。このモスクワでのイズマイロボホテルは1泊6,000円。駅前にはどこかの企業の自社ビルのような大きな建物が幾つも建っており、後で知ったが、これら全ての複合名称をイズマイロボホテルというらしい。合計で6個ある。僕のバウチャーにはデルタ棟と書いてあった。そこを目指す。が、バウチャーにはアルファベットで書いてあるが、それぞれの建物はロシア語表記。中に入ってレセプションで確認するしかない。アルファーやベータ、ガンマなど一棟、一棟入って聞く。一つ一つがかなりの間隔を置いて立っているため、移動もそう簡単ではない。僕の泊まるデルタは一番奥のどうやら外国人専用っぽい棟であった。本当にやっとの思いでついた。久しぶりに手強い国に来たなぁーと興奮してきる自分がいる。デルタのレセプションでチェックイン。ビザのレジストレーション(このホテルにいつからいつまで泊まったという証明)をするために17P必要だった。これがないとビザは無効になる。そのレジストのため2時間程、パスポートとビザはレセプションに預ける。そして、隣のインツーリストのオフィスで僕のユーラスツアーズのバウチャーを見せ、明日の列車チケット(モスクワからサンクト・ペテルブルグ行きの寝台列車)のピックアップを確認し、朝食引換券をもらう。チェックアウトが12時だったのがちょっと嬉しい。寝台に乗る日は深夜23:55発なので出来るだけホテルにいたいのだ。部屋は1525、15階まで上がってからその階毎に鍵を受け取る。15階に上がってみるとフロントらしきデスクもないし、客室がずらりと並ぶ。ウロウロしていると呼び止められ。その女性に鍵がないことを告げる。その女性はエレベーターを降りてすぐ左の部屋を開け鍵をホテル宿泊証と交換にくれた。普段はこの部屋の扉が開いておりすぐに分かるのであろうが、閉まっていたので、僕の泊まる25号室に行ったり、引き返したりウロウロしていたのだ。「何してんの?」と呼び止められたが僕には何にも落ち度はないと思う。

部屋に入ってみる。ビックリした。綺麗すぎる。ツインルームだし、ミニバーにテレビ完備。バスルームは部屋の豪華さから言って劣るがまぁ満足だ。試しにお湯を出してみたが白湯のような温さで熱湯が出ないのが残念だ。あれじゃ、夕方から夜にかけてめっぽう肌寒くなるここモスクワでシャワーは無理だ。少し部屋でくつろいでからはやる気持ちに負けてホテルの周りをブラブラした。ペプシコークが17P。それを飲みながら人混みの駅前を歩く。これだけ大規模なホテルが6つもかたまっているのでツアーバスも次から次へと止まる。この混雑の多くはツーリストなのか?とも思う。やはり社会主義筆頭の大都市モスクワには中国人が多い気がする。資本主義の人がニューヨークにあこがれるのと同じくモスクワにあこがれている若者も多いのでないだろうか。日本に電話をしようと思いコインの使える電話ボックスを探す。クレジットカード引き落としのアクセス番号にかけるためにコインを入れないといけない。が、ほとんどというか僕の見た限り全ての電話がテレフォンカード専用で、しかもLOCALと書かれている。もう探すのを諦めテレフォンカードを買おうと決心したが、どこで買うのか?そして英語の通じない中での買い物にもうんざりだったので確実に英語が通じるホテルのツーリストカウンターで聞くことにした。聞くとそのツーリストカウンターで売っているという。2分間で212Pと聞いたような気がするのだが部屋に戻って残金を計算しているとどうも100P丁度足りないので恐らくこのカードが312Pだったのだと思う(1,248円)。まだルーブル紙幣に慣れていないせいもあってルーズになっている。気を引き締めないと。そのカードで日本に電話をかける。00を押してから81の国番号、エリア番号に続いてローカル番号をプッシュする。かかってから向こうは話している。僕も「もしもし、もしもし」と叫ぶが相手は「何も言わへん。」と相手の対応。・・・えっ?僕には相手の声が聞こえているが相手にはこちらの声が聞こえていないようだ。電話機のせいかと思い、ボックスを隣に移して再挑戦するが同じ事だった。なぜか分からない。あまりにも大声で話しかけていたので少しこれ以上粘るのは恥ずかしく、デルタのロビーを出て、ベータに移動する。デルタからベータに移動する間の階段を上っているとき、ふと電話機にPress to Talkというボタンがあったことを思い出した。ベータのロビーで再挑戦。今度はそのボタンを押しながら話すと通じた。なんと、自分が話すときにはボタンを押したまま話すのだ。こんな仕組みの電話は初めてだ。電話一つするにもこんなに苦労する。

ホテルに戻り、水を買う。30P。外でペプシコークが17Pだったのでやっぱりホテルで買うと高い。部屋に戻って日記を書く。眠くしんどい。シャワーは温かくないので浴びるのはよそう。外は夕方の4,5時かと思わせるくらい明るいがもう午後8時半だ。とりあえず日記も途中でシャワーもやめて寝ることにする。



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