アメリカのトランプ大統領誕生に、多くの支持を集めたというラストベルトの人々。さびついた地帯という意味のラストベルトに住むに労働者は、グローバリズムの波に乗り遅れた人たち。アメリカ大統領選挙に先立って、イギリスがEUから離脱し、移民を制限するように求めたり。自国産業発展は自国民のチカラで。そんな内向き思考の元年的な2016年の世界。このラストベルトと言う言葉は象徴的に響いた。
さびついた、地帯。そんなエリアは欧州各国にも散らばっている。フランスで言うと、北東部にあるアイアンジュ(鉄の街)。オランダでは旧産炭地が左派から右派へと流れ、ドイツには「壁」がある。
自国第一主義を掲げる右翼政党が、欧州各国でも力を持てば、アメリカ、イギリスに続く勢力になりかねない。そんな選挙が、2017年の前半にかたまっている。
今、この言葉。ラストベルトの声を、政治がどう「利用」し、その集合体が、どんな方向へ向かうのか。かなり大きな岐路を、この地帯の人たちの声から生まれようとしている。
2017.02.05記