2024.03.30



室町時代から続く宇宙、
小学校にある25メートルプールより少し奥行の狭い空間に、配置された岩。

この方丈の中に宇宙には、ある。
と同時に、借景が見事。

京の空気を飲み込んだ空気感が見事だ。
足利時代、応仁の乱を経て、豊臣秀吉も何度か足を運んでいる。

思わず感嘆の声がはじける絶景がある。
ここは、それとは違う。

広すぎず、狭すぎない丁度いい空間に広がる宇宙を、
座ってぼんやりと眺める。

と、
吸い込まれるようにシーニック

実に京都らしい美だ。

不思議なのは、岩の周りの苔、そして大半をしめる銀砂。

ていねいに手入れされ模様を成す銀砂は、
水にも見えるし、
宇宙の無の、
重力も摩擦もない世界にも感じる。

ぼんやりと、ただ、ただ、シーニック。

それが龍安寺の石庭だ。


振り返ると、龍の絵、
そして、廊下を歩いて進めば、
つくばいに掘られた「吾唯足知」の字。

「ワレタダタルコトヲシル」。
これは釈迦が説いた
「知足のものは、貧しといえども富めり、不知足のものは、富めりといえども貧し」
という「知足(ちそく)」のここを図案化したもの。

小学生の息子にも、この精神は響いたようで、キーホルダーを買っていた。
ちなみに、御朱印は、大きな「石庭」の文字がダイナミックだった。






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