前菜2皿、魚料理、肉料理、デザート
一人 5,800円(ドリンク・サービス別)
ワイン3杯ずつ2人でサービス税込み 20,130円

ロブション チルドレンという言葉があれば、それになるのか。ロブションなどで腕を磨き、独立後、ミシュラン2つ星を獲得しているこちら。新潟出身のシェフ・飯塚隆太氏は、地元食材を豊富に使う。椎茸、苺(越後姫)。カウンター席もあるフレンチのスタイルは、何とも親しみやすい。ホールスタッフも、手際よく気が利き、話上手なところが、店内の雰囲気の良さを醸し出している。
まずアミューズ。冷製の新タマネギのスープにベーコンのマドレーヌが添えられている。すっきりとした白ワインを飲みながら、実に合う。この新タマネギの甘さったら。前菜の二皿は、一つはホワイトアスパラガスのムースに隠れて、ズワイガニと野菜のゼリーが出てくるオモシロイ逸品。これは本当に美味だった。そして、二皿目は選べる。フォアグラか、新潟産の椎茸を使ったシェフのスペシャリテか。それが出てくるまで、パンを。このパンは、なくなればかえてくれる。そして、これが本当においしい。あつあつでサーブされ、さくさくとクッキーのような外側に、もちもちの内側。気泡が多い美味しいパンの代表のようだ。二皿目の前菜、まずは「鴨フォアグラのソテー リュバーブのコンポートと共に フランボワーズの香りで」。フォアグラって、だから美味しいと思わせる絶品の皿。フランボワーズがよかった。もう一つ、「新潟産 八色椎茸をタルト仕立てに ラルドの薄いベールで覆って」も、肉厚の椎茸にさくさくとしたパイ包みの肉が口の中で心地よく調和する。そして、メイン。魚はスズキ。生姜のソースでさっぱりと仕上げられ、やっぱりフレンチは魚だな、と。肉の方は、「フランス産 ウズラの胸肉をエストラゴン風味のファルスと共にローストにして」。ウズラの柔らかい肉に、皿の全部をまとめて口の中へ。う〜ん、素晴らしい。あっぱれの一皿だった。デザートは「新潟産 苺 越後姫とフロマージュブランのムース ヴェルヴェーヌのソルベを添えて」。フレッシュとゼリーにした新潟産の苺を転がしながら、マスカルポーネチーズのムースとパイナップルの泡を一緒に。
誕生日ということで、デザートの皿の次ぎに、特別にバースデープレートを頂いた。あぁ、幸せ。最後、コーヒーに添えられたお菓子を食べながら、ほろ酔いで、なんだろう、この充実感ったら。会計を済ますと、シェフ自らお出迎えに。何も話してくれないので、こちらが何かを話し・・・。話さなくってもいい。本当に満足だった。それだけでも、伝えられて、よかったと思わせる店だ。

【フランス料理】
Ryuzu @六本木

2015年5月23日(土)

→sekai MESHIトップに戻る