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新東京タワー(第2東京タワー)の建設地に、足立区、台東区、埼玉県、豊島区の候補地を押さえ、墨田区に決定した(06年3月)。テレビのデジタル化に伴い、NHKとキー5局が東京タワーに代わって使用する。
このタワーの最大の売りは、トロントのCNタワー(535m)を抜く世界一となる610mという高さ。現在、世界で一番高いビルは台北の「TAIPEI101」の509mなので、人口建築物としても最も高いことになる、のか?
が、その概算建設費は約500億円。それだけかけて江戸文化漂う下町活性化と最新技術を結集したタワーが必要なのか、つまり「客」寄せパンダが必要なのかどうか。疑問の声もささやかれている。パースを見る限り、やはり、パリ・エッフェル塔を模したとはいえ、真っ赤な東京タワーに比べインパクトは弱く、アジアのどこかの都市に、普通にありふれるそれと変わらない気がする。450m地点に設けられる特別展望ロビーと、タワー周辺のショッピングモールを合わせて、ドカッと人が押し寄せるというヨミは、少し皮算用的な感じが否めない。日本で二番目に高い高層ビルをようする大阪・南港のWTCビルは、閑古鳥が鳴いるという厳しい現実もある。
そもそも、すみだタワーというネーミングは如何なものか。ユニバーサル・スタジオ・オオサカとせずに「ジャパン」を使用したように、ここは素直に「新東京タワー」ぐらいのダイレクトな方が分かりやすいような気がする。あまりにも「おらが村」精神が強いと周りは引いてしまう。分かりやすい例で行けば、バルセロナ五輪は日本人・磯崎新氏が屋内競技場を設計し、開会式では坂本龍一氏が指揮棒を振った(大成功)。一方、長野五輪は、開会式・閉会式ともに、出し過ぎた「日本」の面が世界からドン引きを引き起こした(失敗)。墨田区にあっても、もう少し周りとのバランスが必要か、と。チャン・イーモウが総合演出をする北京五輪も、そういう意味では世界とのバランスを考えた人選と言えるかも知れない。
などと難癖を付けつつも、完成予定の2011年春には、見にいくのだろうが(確実に)。で、のぼったりなんかして「たっけ〜」とかいったりするのだが。
すみだタワー
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