夕暮れの湖畔
シルエットとなり眠りにつこうとする光景がホッとする。日中の湖が、例えば賑わえば賑わうほど、その終わり、静かな夕暮れは風と穏やかな光と、そして跳ね返すことのないモノたちのシルエット、のみ。夕飯の支度をおえ、家族そろって食卓でも囲むのか。そんな幼い頃の、とても心穏やかな時間と重なって見える。
走り疲れたスワンは停泊し、忘れられたビーチサンダルが諦めたように置き去りにあう。そんな全部を夕暮れのピンクは、包み込んでくれるような。
ぼんやり、昔おぼえた童謡のひとつでも口ずさめば、本当に心が穏やかになる。
(山中湖にて)