最後の2曲は、彼女のパワーを見せつけてくれる。
まずは、彼女が唯一単独で作詞・作曲を手がけ、自らのピアノ弾き語りで歌い上げる『Last
Love Song』。恋人たちの「分かれ道」をうたった別れの唄で、よくある若者の淡い恋、上京物語のような一曲だが、心にスパッとはいってきて聞き入ってしまうのは彼女の「声」がそのまま表れているからだろうか。繰り返し聞いて、いろんな風に聞ける一曲だ。
「変わり始める事を 恐れずに生きて欲しい
必ず待つ幸せから その目を逸らさないで」
そしてラスト、『I Remember』
「ひとりぼっちの臆病者は
苛立つ歯痒い自分を愛せなくて
言葉にならない
もどかしい心が 走り出した あの頃
I Reember
悲しみの雨が教えてくれた
絶望を希望の光に変えたメッセージだった」
悲しみの雨に濡れた夜の魂の叫び。このバラードは、ものすごく広がりのある一曲だ。
JETとのコラボ「i spy i spy」、そしてこれまた唯一彼女が詩を手がけていない「バンクーバー」などを含めても、どれもこれも、彼女の、レアな、そのままの、生の、歌ばかりだ。