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高尾山ハイキング
2009年11月07日

ミシュラン旅行ガイド(グリーン・ミシュラン)が富士山や京都と並んで「3つ星」をつけた観光スポット、高尾山。標高は599m。新宿から1時間圏に残る「自然」は“なんちゃって”ハイキングのまさに王道だった。

七つに分かれた葉を「い・ろ・は・に・ほ・へ・と」と数えたことからイロハモミジと呼ばれる小振りの葉は、紅くなったりならなかったりで。すすきが揺れて、真っ黄色に染める木々もある。11月初旬、天候は馬鹿晴れ。整備された山道を登ると、背負ったリュックのハーネスに沿って汗をかく。そんなハイキング。冒険も挑戦もない、癒しだ。

線路の上を電車が走る。用意された木道や階段を「滑らないようにだけ注意して」歩く。電車は定刻通り最終目的地に着き、まるでそんな風にして頂上に着いた。1号路から6号路まで用意された登山道は、長くても1時間半あれば着く。なだらかな道ばかりだったり、それなりに坂が続いたり。ハイヒールで来てしまうほど「なめてかかれる」完璧整備と、そうは言っても息は切れるし「崖」の横を歩く自然も残す。それらの絶妙なバランス。日本一の斜度を誇るケーブルカーよりも、リフトで登る方がスリリングだ。吊り橋あり、猿園あり、びわ滝なる滝まであって、なにより真言宗智山派の大本山、薬王院はさすがに見応えがあった。

太陽と緑と空とのコントラストと風と。すれ違う人たちの年齢層は少し高かったが、頂上で「ピクニック」する幼稚園児たちも目立った。とにかく外国人の多さに驚き、これもミシュランパワーかと。

山頂について缶ビールを飲む。海の家なみの質と料金。とにかく人が多すぎて座るところがない。見えるはずの富士山も、残念ながら見えず。が、高尾山には「残念」でも思い切り悔しがるには申し訳ないほどの便利さがあったりもする。

下山はなだらかなコースをとった。と、ベビーカーをひいている母親がいる、その奥にはペットの犬をひいている人まで。

都会のハイキング。それでも緑の中を歩くのはやっぱり気持ちのいいものだ。