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チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地
@東京・日本科学未来館
2014年12月13日

デジタルアート。

デジタル領域を中心に独創的な事業を展開するウルトラテクノロジスト集団「チームラボ」の、初の大展覧会。このデジタルアートに興味を持った「両親」が、未来の遊園地を子供に体験させたいと思って来た人が多いのだろう。入場チケットを買う行列のほとんどが家族連れだった。

まずは、デジタルのお花畑。カラフルな空間は宇宙空間のようで、それがカラフルなので、とても異様だった。浮かんでいるような錯覚の中で、3歳児の息子は地面のお花を摘もうとしていた。そして、「生命は生命の力で生きている」「冷たい生命」という二枚のデジタル絵画。ぼんやりと立体になるその映像は、一枚の絵として、飾りたい不思議なものだった。静と動が混在して、絶妙というか。今回、メインというか、このために行ったようなものと言ってもいい伊藤若冲の世界をデジタル化した「Nirvana」。動物は、動いているように描かれているものをマスがブロック毎に動く。その動きがなんともデジタルの世界で、絵画の世界で、リアルさがひとつもない。牛の色はいい色だし、雲を泳ぐカルガモがカワイイ。

そして、踊るアートの最後は「追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして分割された視点 - Light in Dark」。意味を超えて、目の前で雲が動いているように、ゴロっとなってぴかっとなる雷空のように。流れる映像が、光が、全部が自然に「そうなるべくしてなっている」という感覚で、続くので、それをただぼんやりと見てしまうといった体。

すごいな〜と感嘆しつつ、次の部屋へ行くと未来の遊園地。

ここからは3歳児の目の輝きが増した。光の色がかわるボールを転がす「光のボールでオーケストラ」、積み木をつなげて列車を走らせたり、魚や車、家やUFOに色をつけて、それをスキャンしてデジタルの巨大水槽や、街マップの中に登場させたり。

この学ぶ!未来の遊園地の作品には、数学者や建築家、編集者からプログラマ・エンジニアがチームラボの構成員であることを深く納得させるものだった。