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第70回
藝祭2017
東京藝術大学
@東京・上野
2017年9月9日

美術工芸の「美校」と音楽の「音校」。
キャンパスが真っ二つに分かれ、普段はあまり交流がない学生達が、
藝祭のために思い切って「ねぇ」と声をかける。
そこから、いろんなアートが絡み合って、新しいものができる。
今年、70回目を迎えた藝祭のテーマは、そんな「ねぇ」。

リピーターの多い学園祭だ。日本の芸術系大学の最高峰、東京藝術大学。その学園祭は、とにかく来場者の年齢層がバラバラだ。それだけ「アート」の裾野が広いといえるのかも知れない。もちろん、子供連れも多い。芸術の森、上野に構える大学の、そのアートの祭典、藝祭。今年で5年連続という女性に会った。口笛で音楽を奏でる演奏者のファンになり、今年で5年連続来ている。その演奏者が大学1年の時に出会って、ご、5年?まぁまぁ、4年生を2回やっているらしいです。楽しみ方は、きっと回を重ねる毎に拡がるような気がする。模擬店はおしゃれだし、教室のギャラリーもテイストが様々。近づいて、凝視して、触ってみたりして、写真を撮って。この《大成する前の卵》状態の作品の荒削りさを見ているだけで、勢いを感じる。そして、その後が頼もしく感じる。年齢層が高い理由は、そんな「親心」にあるのかも知れない。音校のキャンパスでは整理券を配っての演奏会。それぞれに人気が高く、並ばないと入れない。だけれど、練り歩いていると、突如、即興で始まる演奏もあって、そういうラッキーな場に出くわせば楽しさも倍増だ。上野動物園の近く、噴水の周りではアートフリーマーケットが。ほぼ材料費だけ?という安価で、アクセや置物、ガラスに漆に木材に様様、アートが売られている。