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「宇宙旅行の父」、コンスタンチン・ツィオルコフスキー(1857-1935)の言葉。1898年の著書「ロケットによる宇宙空間の開発」にある。1961年、ガガーリンは初めて宇宙空間へ飛び出し、1969年、アポロ11号が月へ人類を送り込んだ。

今、21世紀を迎え、木星の衛星や火星などの映像が地球上に送られている。ガンダム、ヤマトの世界か。地球の軌道をグルグル回る宇宙ステーションは日本も参加するビッグプロジェクトだ。その完成まで、生きていられるだろう自分が、どこか幸せに思う。ゆりかごを出てから、僕たちは真の意味を知り、不思議を発見し、異に戸惑いながらも成長し開発し、快適で満たされたものになっていくことを知っている。その、ゆりかごから、飛び出そうとしている。H2Aロケットもやっとスタート台にのった感がある。

ツィオルコフスキーが今なお宇宙旅行の父であるのは、宇宙にいくための多段式ロケットを考案したからだと言われている。燃料を積み、なくなれば下段と上段を切り離して捨てる方法。大気圏にそのゴミが入ってくると燃えてなくなるという。しかし、ここ何十年かの間に宇宙レースを繰り広げ、何機も打ち上げた結果、宇宙ゴミという話も聞く。数十センチの破片でも秒速何キロという猛スピードで地球の軌道上を回っているらしい。

宇宙は果てしなく広い。が、同じように果てしなく広かった海は、人類が進むことによって汚され、空にも大きな穴が空いている。せめて宇宙は、そんな経験を生かして、壊さずにいきたいものである。

地球は人類のゆりかごだ
だがゆりかごで一生を過ごす者はいない