梅は咲いたか、桜はまだか。

花は桜、桜を見るのが花見なら、

春待つ二月の寒い日の

梅見は、それでも、ホットだ。

京都で梅といえば、例えば北野天満宮。低木に白と紅の梅は見事で、特に香りが素晴らしい。奥の席では昆布茶を配り、着物で茶を点てる様も絵になる。雪でも降れば、それは乙を極め。で、東京。江戸時代から梅を愛でるには湯島天神。学問の神様も手伝って、梅の季節は、絵馬も並ぶ。○○大学、絶対合格。なんとか、○○高校へ入学出来ますように。そんな束と花の舞い。




階段をのぼり、沿道の梅の木に目をやりながら、なんでも晴れた陽気の日は特に、目白が止まって、白梅とのナチュラルハーモニー。自然世界が織りなす、なんとも春の色合いを見せると言う。そんなに春を急ぐ事なかれ。どんよりと曇った冬の空に、待ちきれず屋台を組んで梅祭りするのも、なんとも、それはそれでいいものだったり。琴が鳴る。十二単が梅に埋もれる。そのすぐ側では牛が金色に照り、たこ焼きやらスーパーボール掬いがぐるぐる回る。

このカオス。春を待つ日本人の、それは江戸時代から続く、ホットだ。