アップサイクル

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ものを再利用する過程で品質が向上するリサイクル。一言で「アップサイクル」を言えばそういうことになる。(Newsweek, 2005.6.29より)
ウィリアム・マクドナーという建築家にして工業デザイナーの彼は、言い切る、「今のリサイクルは、徐々に製品が劣化(ダウン)するダウンサイクルだ」と。(詳しくは上記号のNewsweekか下記のホームページ参照)

僕が最も彼に賛同する点は、企業にとっての「うまみ」と消費者にとっての「お得」を併用させ、エコロジカルな製品・建物に、性能やデザインの犠牲を必要とさせない考え方だ。自然を守る、という活動家の言葉には、どこか我慢を強要しているようでつまらないが、そうではない。より快適だから、低コストだからエコロジカル製品を使う。そんな時代を夢見て彼は実現を目指している。僕はそもそも、自然は「守る」対象ではなく、「たたかう」対象であると考えている。保護するのではなく代替を創り出す。樹木は樹木のままに光合成を続け、石油を掘り起こすことなく自動車に乗る。今、水素エネルギーも含め、世界はそちらに向いて動いていることは確かだろう。そんな僕らに、ズバッと明快な一言をくれた、「アップサイクル」、これがそれだ。

ウィリアム・マクドナー率いる会社のURL
マクドナー・ブラウンガルト・デザイン・ケミストリー社