惑星X
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惑星X
太陽から近い順に「水星」「金星」「地球」「火星」「木星」「土星」「天王星」「海王星」という8つの惑星が太陽系の周りを公転している。と、習った。地球は365日と6時間弱で太陽の周りを一周する。
おいおい冥王星を忘れてるぞ、という方はさすがにいないだろう。2006年、【惑星】の要件として太陽系の周りを回っていることと球状であることに加え、「周囲の天体をはじいて自分の軌道近くに他の天体がない」と定義された。この三番目の要件に当てはまらなかった冥王星は惑星から外された。
そこに登場したのが「惑星X」。Xは「10」ではない。冥王星が9番目の惑星だったから、それを永久欠番にして次の惑星を「10」にしたという素敵な話でもないらしい。ただ、単に計算式で使う「x」と同じ、仮の名前。
アインシュタインは、光の速さを絶対値において、空間と時間のズレを見いだした。もっと過去、科学者達は、音も水面も波を伝える媒質がある。光も同じくあるはずだと「エーテル」という仮想の媒質をつくり、光の謎を解き明かそうとした。
惑星Xは、まだこの段階に過ぎない。海王星の外側にカイパーベルトという氷の小天体がたくさん散らばる帯があって、それらの軌道が円形から大きく歪んでいる。その謎を解くため、仮定されたのが惑星Xの存在。この惑星が、円形から大きく歪み楕円にまわる軌道だとすると、それに弾かれてカイパーベルトの軌道となる、という説明がつく。未だ、カイパーベルトの歪みしか発見されていないが、その外側に、「惑星」が存在している可能性は高いという。
ここ10年で、もし本当に「惑星X」が存在するとすれば発見されるだろうと言われている。(以上、朝日新聞参照)
さて、なんて名前になるのやら。
広い宇宙の発見は、素直に驚くし浪漫だが、同じような惑星がいったいいくつあるのか。底も天井もない宇宙空間の謎は、永遠におもしろい。