多摩動物公園 動物園ウォーク
(東京)2018年10月21日(土)
動物園を見て回る、と言うときに、これほど「ウォーク」もしくはハイクなんて言葉がぴったりくるところもそうない。特に、東京ではここだけかとも思う。オランウータンの「スカイウォーク」で有名な多摩動物公園は、コアラも餌の時間にはウォークする。チーターは軽やかに駆け抜ける。広大な敷地で、動物は暮らし、そこを人は勾配のある道をウォークする。うん、やっぱり「ウォーク」という言葉がぴったりだ。ここ、多摩動物公園は、60年の歴史を持ち、パンダの上野公園に比して、コアラの多摩動物公園とでも言う印象。タスマニアデビルは、日本中探しても、ここしか出会うことが出来ない。
思えば、生まれ育った京都市の動物園も、海外の街で訪れた動物園も、やっぱり動物園で、東武動物公園など、「動物公園」と名の付く場所とはテイストが違った。サファリパークほど広大ではないので、ウォークできるし、かといって、展示品を眺めるように見て回るほど整然としていないというか。ここでは、動物を見るというより、動物の中にお邪魔して同じ空気を吸うというのに近い。
上野動物園とココが、東京では二大動物園(公園)。ということで比較しがちだが、どちらかに優劣をつけることはできない。するとすれば、好き嫌いの問題。個人的には、多摩動物公園を好む。それは、美術館など文化の薫りの濃い上野の動物園というのは、(日本一有名な動物園なので、いつも混んでいるというのは抜きにして)どこかザがつくほどの動物園のイメージがぬぐえない。もちろん、旭山動物園の流れから、仕掛けは増えたとはいえ、である。
この日、いつもは、あまりというより、ほとんど動くことのないコアラやゾウが、やたら動いていた。夜行性であり、ユーカリの葉の解毒作用のためにほとんど眠るコアラも餌の時間に合わせて行くとよく動いて、においのいいユーカリの葉をむしゃむしゃ食べていたし、ぼんやり眺めているだけで楽しいゾウも、いつものように大きな動きというよりは、どこかダイエット中のウォーキングのように。