上記4枚、
福岡・中洲の
屋台にて
右は、あっさりとんこつベースの絶品ラーメン
屋台
寒い時、暑い時。暑くも寒くもないちょうどいい時。屋台にはいつでも「独特」の雰囲気があって、だからとてもいい。
「呼び出しベル」で店員を呼んで注文したら電子ブックでピポパとオーダーを通される昨今の居酒屋。それを「気楽」と思う人には、屋台ほどうっとうしいことはないかもしれない。朽ちかけたような椅子に腰掛けて、湯気の向こうに店主をみながら、ビールと餃子を頼んだりして。それを食べている間に、「もっと詰めて」来客のスペースをつくりながら、隣の見知らぬ人の靴なんかを踏んでしまって「すいません」なんて。それきっかけで会話が弾んだり。夏にはビール、冬にはおでんという定番があるのも納得がいく。
ぼくにとって屋台はホットだ。一人旅が多かったぼくは、海外の町では好んで屋台へ行った。日本人ともたくさん会ったし、今でも連絡を取り合っていたりもする。現地の人、店の人、なんというか「一つの空間で格好つけない」感じが、あのホットな和気藹々のムードをつくるのだろうと思う。
バンコクのラーメンにお粥、ジャカルタのソト・アヤム、シェムリアプでは1ドルでお腹いっぱいご飯からおかずまで食べてたっけ。カトマンズのスープ・モモも絶品だったなぁ、なんて思い出すだけで、その時の会話が思い出されたり。
駅前のおでん屋で大根とたまごだけ頼んで、お腹を落ち着かせてから終電で帰ってたこともあったなぁ。
屋台が建ち並ぶことで有名な福岡・中洲のそれは、もう観光地化して忙しなかったが、まだまだ博多駅の南側には「いい雰囲気」の屋台が多かったりする。
その町、その町にある屋台を包む「その町特有の空間」。外国語でも方言でも、やっぱり交わされる会話が心地良い。
タイ語と博多弁の好きなぼく。だから、屋台がホットなのかも、と思ったりもするのだが……。