ひかりがさした
どうしたらいい?のかと
どうしたい!のか


錯綜している僕は
迷いの迷路の路地に居る


慌ててジャンプした猫が
壁の上から こちらを見下ろしている


壁の向こうは……
分厚い雲で覆われた 灰色の空だ



雨が降りそうだな、と思った



背中のバッグがジリジリ締めつけ
汗と焦りと不安で折れそうになる


鮮やかさを失った 窓辺の花壇が
鈍い原色で ただ揺らめいている


どうしたら、いいんだろ?



考えるのが嫌になって
僕は ワラった膝を踏ん張り
空き缶を蹴飛ばしてみた


コロコロ転がる
乾いた音が響く
少しおくれて
生ぬるい風が吹く



しゃがみ込んで 目を閉じた
握りしめた手を広げて 欠伸した


そしたら涙が出て
全部が真っ白になった


灰色の空も 鈍い色の花壇も
猫もバッグも空き缶も
スッと消えて ひとつ残ったコト


したい事を したらいい。


そっと光が射し 
僕は目を開けた



  
by Shogo Suzuki