ポケットから出した手で
道ばたに咲いた花に手を伸ばす
上着を脱いだ身軽な肩を
二、三度回してみては
もう、春だな、と頬が緩む
水際の草が匂いを放ち
導くような虫たちと戯れる
対岸ではクリケットの歓声
白いボールが青空の下を飛んでいく
さぁ、春だな、と足が進む
流れる川の下流で溜まるメロディ
橋の上から眺める神様の行列
透き通る空気の中に混じる粉
鼻の奥がむずがゆい
川沿いの散歩道
軽快な犬たちのウォーキング
待ちに待った 春の調べ
もう、春だな、と気がはやる
SHI-shu
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川沿いウォーキング