あえて言う
「空気」や「流れ」がつくり出す
君と 僕の 間
彼らと 僕の 関係
あたかも イコールで繋げる関係式の中で
隠れるように存在する XやYの値
僕にも 君にも 彼らにも
同じ数だけ存在する「言わないでいる」言葉
それは
言わない方がよく 邪魔しない方が早いと
経験上知っている
だから黙って、漂い吹かれている
だけど
今のままを突破したいなら
よりもっと強く強固にしたいなら
その空気を壊し 流れを変える一言を
あえて言う必要があるんだろう、な
それを僕はただ
誰かが言うのを待っている
誰も言わないのを知っているくせに
待っているふりをしているんだ
準備は出来たか? と自問してみる
呼吸して 身を委ねて
丸くなって守っている自分に
あえて言ってみないかと
問いかけている
いっそのこと 言わずに立ち去ろうか
去るならその覚悟でやはり言おうか
呪文のように自問しながら
味のなくなりかけたそんな言葉を
まだ
舌の上で転がしている